空前の沖縄ブームだという。 青い空、エメラルドグリーンの海、情に溢れる人々…。いわゆる癒しの場所として、都会人たちを惹きつけてやまないのは当然だろう。 そんな沖縄でオールロケをした、超豪華な作品が、この『デッドライン~島唄よ響け、男たちの魂に~』だ。 何といっても、キャスト・スタッフ全員が、10日間も沖縄に入り込んで、じっくりと腰を落ち着けて撮影をしたという、成人映画業界では考えられない快挙をやってのけた、快作である。 監督は新里猛作。ウチナンチュー(沖縄人)2世である。新里監督本人は本土で生まれ育ったので、本当の沖縄は知らないと言う。だが両親から受け継いだ沖縄の血が、この映画に向かわせたと言っても過言じゃないだろう。何度かのロケハンを経て、全篇において、見事に沖縄の風景を切り取っている。まさに沖縄の匂いを感じる映画に仕上がっている。 確かに沖縄は癒しの島ではあるが、現実はそればかりではない。米軍基地、仕事がない、給与水準の低さ、などなど問題は一杯だ。この映画はそれらの問題もきちんと描いている。だからこそ、単なる観光映画にならず、心までぼくらに迫ってくるのだ。沖縄の匂いを感じる映画というのは、そういうことだ。これは凄いと思う。 ストーリーは、仕事をしくじったベテランの殺し屋が、組織の追手から逃れるために、故郷の沖縄に帰ってくる。何十年振りかの沖縄で、彼は甥っ子の美しい青年と出会う。彼はその青年に恋心を抱くが、やがて組織は沖縄まで追ってきて、彼らに迫ってきだした。そしてついに二人は…。というハードボイルド調の展開だが、ゲイである殺し屋の男の心境、彼を慕う男、そしてSEXなどが丁寧に描かれているので、荒唐無稽な感じはまったくしない。じっくりと男を描いた、熱い熱い男の映画になっている。見ていて、下半身が、そして全身が痺れてくるのだ。 キャストは、組織に追われる殺し屋に、ベテラン佐野和宏。鬼気迫る演技で、追い詰められていくゲイの男を熱演します。そしてノンケの甥っ子役は、ゲイ映画初出演の富山敦史。美形で、バランスの良い美しい身体を、思いっきり披露してくれています。その他にも個性豊かな演技陣が、画面を引き締めています。また、あの、ポルノの女帝・愛染恭子が特別出演しているのも見物か。別に、愛染は脱ぎも絡みもやってはいないが、なんか貫禄が…。 とにかく、たっぷりと男の世界にはまれること間違いなしの大作。
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